むくみ ~冬は腎の疲れにご用心~
むくみとは、余分な水分が体内に溜まってしまっている状態のことを言います。
本来であれば、余分な水分は尿や汗などで体外に排出され、バランスを保てているはずですが、それが出来ていない状態。
中医学では
「脾⇒肺⇒腎」が正常に機能していない
と判断いたします。
脾
「脾」は口から摂った食べ物・飲み物を消化し、水分や栄養に変えて、上部にある「肺」に送ります。
ではその脾が弱っていると・・・、処理出来ずに溜まります。
肺
次に「肺」は「水」を全身隅々に行き渡らせる機能を持っています。そこで皮膚などでは余分な水分を汗として排出してくれます。また、余分な水分は「腎」に送ります、これも「肺」の機能です。
では「肺」が弱っていると・・・、「水」は送られずに溜まります。
腎
腎は、非常に大事な役割を果たしてくれています。
①血液中に含まれる老廃物や不要なものを濾過して、尿として体外に排出してくれます。
②出すだけではなく、必要なものは再吸収して体内に取り込み、ミネラルや水分などを体に最適なバランスで保ってくれています。
③更に自ら分泌もしてくれます。血液を作るためのホルモンやカルシウムを吸収してくれるホルモンなど。
簡単に言うと、体をコントロールしてくれる、
まさに
「腎」は身体の司令塔
という存在です。
または、生殖器系 ホルモン系 中枢神経系 造血系を含む
生命エネルギーの貯蔵庫
とも言えます。
この内「むくみ」に直接影響するのが全身の水分の調節です。
腎が弱ると尿として余分な水分を排出する機能が衰え、水が溜まります。
このように「脾」「肺」「腎」がそれぞれ働いて体内の水分調節を行っています。
基本的には「気」を補い、「水」は出してあげる、というアプローチが考えられます。
冬は腎の疲れにご注意
特にここ、北海道では冬の寒さで、特に「腎」が疲れやすくなります。
冬になると尿が透明に近い色になることが増えますが、これは腎の機能の衰えを現します。
身体が冷えると、神経の働きによって、血管が収縮し、血流が悪化します。
それに加え、冬は低い気温のため、汗として水分が出る量が減少します。
その分、尿として出さなければならないですから、腎に更なる負担がかかります。
腎への負担→血流・水分排出機能の悪化→腎に疲れ→血流・水分調節機能の悪化→・・・
と、悪いスパイラルが始まります。
当店では、主な原因がどこにあるのか、問診や体質チェックを行い、
お客様のお体の不調に一番効果があるお薬を処方します。
でも、ご自身で出来ることもあります。
・塩分を摂りすぎないバランス良い食事(調節が大変だと腎が疲れます)
・寒い時は手足を温める(血流が悪いままだとこれも腎に負担)
・適度な運動(汗をかくことも大事。また血流を良くします)
・ふくらはぎなどを揉む(溜まったものを流してあげましょう)
ぜひ、上記を意識して生活して頂ければと思います。
薬 安全堂 登録販売者:藤田